混同されやすい「自己治癒力」と「免疫力」
【免疫力】 外部から入ってきた病原体など異物(非自己)に対して働く力
【自己治癒力】体の中で起きた不具合(傷ができるなど)を回復させる力
免疫に関しては研究が進んで徐々に解明してきていますが、自然治癒力は近年でもまったく解明が進んでいません。むしろ、西洋医学では治癒力の領域に踏み込もうとしていないかのようです。
これから治癒力の回復過程を踏まえて施術頻度について解説していきます。あくまで「統計」の話なので、「こういう過程をたどることが多いですよ」という風に考えてください。
回復曲線
回復の過程は「急性期」「回復期」「慢性期」とあり、それぞれの時期に必要な対応は異なります
【急性期】安静
無理な運動は厳禁!
炎症や腫脹、疼痛(急性痛)を解消するための処置をシッカリと行いましょう
【回復期】正しい運動を積極的に行う
炎症、腫脹が改善してきた時期
積極的に動かして早く元に戻るようにリハビリを行いましょう
【慢性期】維持
受傷前の状態まで回復
再発の防止に努めましょう
各時期ごとに適切な対処が必要
②理想的には予防も兼ねて、けがをする前よりいい状態にしたいですね
③問題はコレ!誤った対処で元の状態まで戻らない、痛みが残る!
安静に必要な期間や必要な対処法は、部位によっても違いますし、年齢や元の身体の状態の酔っても変わってしまいます。また、損傷してしまうと再生や回復しない部位がありますので、自己判断はお勧めしません。
ここまで解説した回復過程は主に外傷が原因で起こる「急性痛」の話です。
慢性痛の発生のメカニズム
すぐに忘れてしまって思い出せない小さな損傷に要注意!
小さな不具合でも積み重ねると大変です。
気が付いたときには、どこが悪いのか自分では分からないくらい複雑になってしまっています。
ちりも積もればなんとやら、、、ですね。
人間は「慣れる」生き物!
「小さな痛みになれて感じなくなる」ということを何度も繰り返しているうちに、慣れによって「気にしない」ということができない状態まで悪化してしまって「常に痛い」と感じるようになった状態が慢性痛です。
慢性痛でお悩みの方は、この正常な所まで回復しなかった「マイナス」を何度も繰り返して積み重ねてしまい、それでもなんとか動こうとして色々な所に無理な動き(代償動作)が常態化してしまっています。「癖」とも言いますね。
慢性痛を改善するには!
「色々試したけど良くならない」
というお悩みのある方はたくさんいらっしゃいます。整体や接骨院、施術を受けて改善しても2~3日で元に戻ってしまうのは、この「癖」が原因です。あなたの身体には長年積み重ねた「マイナス」とその対処として身に付けた「癖」が、自覚症状のない場所も含め全身に広がっています。
この状態で「辛いときにだけ施術を受ける」と
このような感じで、元に戻ってしまって一向に改善しません。
改善するための2つの方法
自主トレ、セルフケアを頑張る
ストレッチや筋トレを頑張って、癖によって元に戻ろうとする力に勝ちましょう!
施術で動きやすくなった体を少しでも維持することができれば、徐々に悪い癖は解消されて行きます。時間はかかるかもしれませんが、今までのように元に戻ってしまうというループからは抜け出せます。
メリットは通院頻度が少なくて済むということですね。ただ自主トレをサボってしまう、もしくは自己流で体操してしまって、十分な効果が得られていない場合もあるので要注意です。
施術の頻度を上げる
癖で戻ってしまう前に次の施術を受ける!
良い状態が保てるので、徐々に正しい身体の使い方が身について、悪い癖が改善していきます。状況次第では通院頻度を徐々に少なくしていくこともできます。
メリットは短期間で効果が出やすいということとですが、デメリットとして通院回数が多くなってしまいます。
理想は自主トレをシッカリ行いつつ、施術で身に付けた正しい身体の使い方を忘れる前に次の施術を行うことですね。頻度や自主トレの内容、必要な回数などは人それぞれですが、可能な限り早く健康な体を取り戻しましょう。